いっしきまさひこBLOG

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落としても「3秒以内なら食べてOK」は本当?

落とした3秒ルールって知っていますよね?! 居酒屋などでみんなで食べているときなど食べ物を皿から落としてしまうことがありますが、そんなときに「3秒以内に拾えばまだ食べられる」とするあれです。ちなみに、米国では「Five-second rule」(5秒ルール)と呼ばれており、米国のテレビ ドラマでも言っているのを見たことがあるから、この考え方は米国でも一般に広く普及しているみたいです。まぁ、落としたものを食べるのは、あんまり心地いいもんじゃないですけど……。

この3秒ルール(5秒ルール)について、真剣に検証してみた研究があるみたいです。「床に落とした食べ物、OKなのは5秒ルール?――米大で研究」によれば、細菌(ばい菌)が24時間以内に繁殖するかどうかを観察してみた結果、「表面がぬれた食べ物は落としてから30秒」「表面が乾いた食べ物は1分」ぐらいは、細菌が繁殖するレベルまでは汚染されないことが分かったみたいです。つまり3秒ルールの正当性が証明されたということですね。

ただ、当然、食べ物を落とせば、細菌(ばい菌)が少しは付着するものと思います。掃除の具合や使っている台ふきなどのいろんな条件によって、細菌の繁殖具合が変わってくると思うので、あまりこの研究にとらわれず、きたなそうなら食べない方が無難だし、そこまでして落ちたものを食べなくてもよいかなぁと思います。

これに関連してちょっと話は飛躍しますが、日本には「もったいない」という英語にはない日本独特の用語、文化があります。「もったいない」の精神でものを貴重に扱うこと(粗末に扱わないこと)は非常に良いことだと思いますが、その意味をはき違えて「落ちたものでもできるだけ食べるべき」「食べきれない量のものを無理してでも残さずに食べるべき」というのは間違っていると思いますね。よくあるのが「そうしないと、アフリカの難民など飢餓に苦しんでいる人に対して失礼」というコメントですが、まずそれを食べなかったところで飢餓で苦しんでいる人には食料は届きませんし、次に落ちたものは先ほどの細菌の話のように体に悪い可能性もあるし、食べ過ぎるとメタボリック症候群になって自分の寿命を縮める可能性もあります。飢餓に苦しんでいる人を救うには、そんなことよりも実際に食料をその人たちに届ける募金をするなど、そういう方がよっぽど役に立つでしょう。もちろん最初から自分が食べられる分だけ、料理するとか注文するとかそういう配慮は必要だと思いますけど。