今日、帰宅してIT関連ニュースを眺めていて、すごく驚いたことがありました。
・CNET Japan:ライブドア、月額525円で全国使い放題の公衆無線LANサービス--海外も視野に
・@IT:ホリエモン、月額525円で公衆無線LANサービスに殴りこみ!
・ITmedia:ライブドア、月525円・山手線圏内カバーの無線LANサービス
すごい激安! サービスが始まったら真っ先に利用しようと思いました。
……しかし、私が驚いたポイントはそこでは、ありません。
次の画像はCNETのページをキャプチャして引用したものですが、「スカイプ(Skype)」「Webメール」と書いてあります。
スカイプとは、無料で音声通話ができ、しかも通常の電話機と同等の音質が得られます。つまり、現在のDoCoMoなどの携帯電話やPHSよりは遥かに音質がよく、しかもタダというツールなのです(参考:「@IT:Windowsネットワーク管理者のためのSkype入門」)。
もう一方のWebメールは特に説明の必要はないでしょう。
つまり、スカイプ+公衆無線LAN対応の携帯電話を入手して、このライブドアの公衆無線LANの月額525円を払えば、電話は掛け放題(しかも高音質)、携帯メールは送受信し放題というわけです(※ただし電話の場合、通話相手がスカイプ以外の場合には別料金が必要となる可能性が高いでしょう)。
これを見て私は、「通信費を従量制で課金できる古き良きビジネス モデルは終焉を迎えたな……」と思いました。もちろん、古き良きというのは、サービスを提供する側にとって「良かった」という意味です。
これが今回のエントリのタイトルの理由です。
確かにライブドアがどこかで失敗して、スカイプを提供できるところまで行かないかもしれません。
ですが、このようなことは技術的に可能なので、いつか誰かが実現するでしょう(ソフトバンクも携帯電話業界に参入しようとしていますし)。つまり、遅かれ早かれ、携帯電話の通話やメールは低料金で定額化するわけです。
となると、DoCoMoが今の携帯電話のビジネス モデルを、今後10年、20年も続けられることはあり得ないのではないでしょうか。
このようなことは、IT業界ではよく起こります。
「TOP企業として隆盛を極めた会社が、新しい技術をうまく取り込めずに、瞬く間に消えていってしまう。」
このような現象は、「イノベーションのジレンマ」として、知られています(これについは、昔、@IT/Insider.NETのSTAFF VOICEにも書いたことがあります)。
月額525円の公衆無線LANというニュースを見て、「近い将来、携帯電話業界にイノベーションのジレンマが起こる!」。そんなふうに思いました。:)
#エントリー公開後によく考えたら、スカイプは電話回線につなげるために、料金がかかりますね……。電話とスカイプの間には、そこに1つ壁がありますね(^^;)